みらい8 創設の背景と、活動目的
みらい8は、不妊・不育症/生殖補助医療患者、子供・家族を持ちたい当事者のための自助会として発足しました。
SDGsのターゲット3健康と福祉、5ジェンダー平等 SRHRの実現を目指して活動します。
会の創設の背景
日本の少子高齢化は、既に、非常に深刻な状況になっています。また、日本は世界で最も不妊治療件数の多い不妊治療大国です。
しかし、世界的に見れば、最新の生殖医療は欧米諸国をはじめ、既に一般市民に利用されている国々が多いにもかかわらず、特に、高度な生殖補助医療に関しては、日本では慎重論の方が根強く、また否定的な意見の方がメディアなどでもクローズアップされやすく、当事者の希望というより、規制が強いのが現状です。日本では、不妊治療や生殖補助医療を希望する当事者がアクセスすらできない治療も存在します。(詳細は、https://miray8.com/art_1/ )
日本において、SDGsのターゲットのうちのジェンダー平等、SRHRの実現を目指したときに、私たちは、このまま何もせずにはいられないと感じています。私たち「子供や家族を持ちたいと願う当事者」が、真に安心、安全に、希望する生殖補助医療を受けられる現実に近づくことを目指し、当会を創設しました。また活動の中では、当事者の意見や声を国会へ届けるアドボカシー活動も目標にしています。
活動における、2つのテーマ
女性の社会進出や多様な価値観を背景に、晩婚化や未婚が増加の一途を辿り、さらに少子化と共に、不妊・不育症に悩む患者の増加も顕著です。また未婚者の中には、LGBTQの存在も指摘されています。
そこで、私たちの会のスタート段階の主なテーマとして、以下の2つを掲げます。
テーマ1、生殖補助医療へのアクセス向上
日本は諸外国と比較して、まだまだ生殖補助医療へのアクセスの障壁が高く、法制度などの改正も、非常に遅れています。例えば、第3者配偶子提供(卵子提供、精子提供)や、代理出産(代理母)は、欧米諸国では生殖補助医療として既に一般化しているアメリカなどの存在がある一方で、日本ではアクセスすらできない医療もあります。 私たちは、当事者の希望する生殖補助医療へのアクセス向上を目指します。
テーマ2、多様な家族のあり方を考える
「子供を持ち、家族を作りたい」という願いに対して、看過できないもう1つの課題があります。
不妊治療/生殖補助医療の患者の課題を突き詰めていくと、「子供・家族を持ちたい」という課題に対しては、不妊治療にこだわり過ぎず、多様な家族制度が世界では発展していることも含め、最新の知識や様々な情報を知る機会や、視野を広げて考えてみる機会も必要と考えています。また、不妊治療の前段階から、事前知識として情報を得ておくことも賢明ではないかと考えます。当事者のみならず、国民的な議論も必要ではないかと考えています。
この2つのテーマは切っても切り離せないと考え、並行して提起したいと思います。
現状の課題
また、現状の日本では、専門家(医療など利害関係)や政治、政府関係者による研究や資料、学会の方針だけでは、真に、当事者の声が国民全体や、国会へ届いているとは思えない状況です。当事者の声に耳を傾け、十分にそれを尊重し、当事者の要望(声にできない声を含めて)を汲み取る作業が、欠けていると考えます。当会では、その点を重視して活動したいと考えています。
なお、ネガティブな方向にならないよう、SRHRの実現を共通の目標として、活動を行います。
参考ページ:*1 SDGsとは https://miray8.com/sdgs/
*2 SRHRとは https://miray8.com/srhr/